「恋愛観の多様化」 1:1ではない恋愛は、日本でも急速に受け入れられていることを感じた日

「恋愛観の多様化」


1:1ではない恋愛は、日本でも急速に受け入れられていることを感じた日

 

福岡在住の大学2年生M(20・女)は、彼氏を作らない主義だと話す。

 

 

「彼氏を作ってしまうと、他の男の子と遊べないじゃないですか。

いちいち言うのは面倒だし、だからと言って隠れて遊ぶのも相手に申し訳ない。

彼氏ができたとしたら、その人に一途になっていたいというのもありますね。

だから、いろんな人と遊びたい今は、彼氏は作らないんです。」

 

 

こんな考えを持つ若者は、今少なくない。

デートもセックスもするが、付き合ってはいない。

 

セフレ以上恋人未満の関係が楽だという。

 

恋人などのパートナー関係になるということは、二人の間の絆を作って

いくための面倒臭い工程もたくさんある。(価値観の擦り合わせや喧嘩など)

 

少し脱線するが、セフレ以上恋人未満の関係を

「ボディパ(ボディパートナーの略)」という。

 

Cakesで雨月メッツェンバウム次郎がボディパに関する記事を書いているので、

気になる人は読んでみると良い。

 

 

話を元に戻そう。

 

 

Mのような「他の人ともデートを楽しみたいけれども、彼氏を作ると

その人に気を遣わないといけないから、彼氏は作らない」と言う人は、

基本的には優しい、真面目な人のだろうと思う。

 

 

Mの場合、恋愛観はモノガミー(パートナーは1人のみと)。

 

それゆえに、彼氏ができた上で他の相手と遊ぶのは良くないという

考え方があるのかもしれない。

 

 

社会通念上、日本人の多くはモノガミーだが、複数の相手と親密な関係を

持ちたいという願望を持っている人も少なくはない。

 

 

別の人ともデートはしたいが、1:1の関係ではそれは良いことではないとされる。

相手も傷つけたくないし、自分が傷つくのも嫌だ。

だからこそ、1:1の関係を初めから作らない。

 

1:1の恋愛にこだわった結果が「特定のパートナーを作らない」ことだと

すれば、そのスタンスを選ぶ人は、やっぱり真面目なんだと思う。

 

いまの若者たちは恋愛ができないのではない。こういった理由から、

敢えてしないのだと推察する。


一方で、複数とパートナーシップを築く考え方に、ポリアモリーがある。

ポリアモリー当事者たちは、関係者全員の合意を得た上で、複数の相手と

親密な関係を築く。

 

 

それぞれのパートナーを傷つけないように、それによって自分も我慢をし

過ぎないように、それぞれがそれぞれのルールを作って恋愛関係を作る。

 

 

傷つく人作らない。自分も我慢し過ぎない。その上で複数のパートナーと

恋愛関係を作っていくという考え方だ。

 

ポリアモリーに対する考え方は、当事者一人ひとりによって異なるが、

多くの人たちは、付き合っている相手に、いま誰と付き合っていて、

誰が好きなのかをオープンにしている。

 

デートの予定もオープン。

 

ポリアモリーの先進国(?)であるアメリカのガイドラインを実践している

カップルたちが多い。

(詳しくは、デボラアナポールの「ポリアモリー恋愛革命」

(2004,河出書房新社)を読むとわかりやすいかもしれない)

 

 


1:1の恋愛の対極にある考え方とも捉えられるポリアモリーは、

最近注目を浴びている。

 

 

叶美香がポリアモリーであることを告白したり、NHKをはじめとした

キー局がこのスタイルを取り上げられていることから、多くの人に知られる

こととなった。

 

ポリーラウンジは、ポリアモリー当事者や、ポリーフレンドリーな

人たちが集まりディスカッションを行なっていくイベントである。

 

東京をはじめとして、日本全国で定期的に行われている。

 

筆者も先日、渋谷で開催されたポリーラウンジに参加したが、

3年前に参加した時とは、参加者層がかなり変わっていると感じた。

 


3年前に参加していた人たちは、当事者や、ポリー自認をしているが

パートナーに切り出せない人、LGBTの割合が多かった。

 

 

元々LGBTがまじめに語られる場所が少なかったこともあるのだろう。

 

ポリアモリー云々よりも、彼らがどんなことに悩んでいるのかを知る

機会を得たことを記憶している。

 

 

どちらかというと、その世界に生きるクローズドな人たちが参加している

印象が大きかった。

 

ポリアモリーというスタイルも、LGBTと同じセクシャルマイノリティ

として捉えられていたからだろう。

 

 

今回のポリーラウンジの参加者は、より一般化されているように感じている。

 

・パートナーに誘われて
・ポリアモリーがどんなものか知りたい
・もしかしたら自分はポリアモリーなんじゃないかと悩んでいる
・今付き合っている相手がポリアモリーかもしれない

 

 

当事者、自分がポリアモリーだと言い出せない人、LGBTの人たちもいたが、

前回の参加者と比べると、「ふつうの」人が参加しているような印象だった。

 

様々なセクシャリティに対して寛容になってきたこと、

 

叶美香などの著名人がカミングアウトしたこと、

一般の人たちが各メディアを通じてポリアモリーという概念を知覚した

ことなどが理由なのだろう。

 


かつて日本は、自由な恋愛社会(平安時代)、家を守るための複数愛

(大奥の制度)、ロマンティックラブイデオロギー(結婚を前提とした恋愛)

など、多くの恋愛観におけるパラダイムシフトを経験してきた。

 

 

この3年で筆者が感じているポリアモリーへの受容は、日本の恋愛観の

新たなパラダイムシフトと繋がっているのではないかと思う。

 

 

 

 

 

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次回は7月28日@池袋


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